夏のライドをもっと楽しむ!マウンテンバイクの基本メンテナンス

移動手段が車でも、スケートボードでも、自転車でも、誰しもが聞きたくない音があります。

それは「何かがうまく機能していない」音。そして、車なら音楽のボリュームを上げて問題を一時的に無視することもできますが、自転車に乗る人にはそんな自由はありません…。

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そこで私たちは、Rhythm Tunes のバイクメカニックであるヴィニーに話を聞き、チェックすべきポイントや「そろそろお店に来たほうがいいサイン」について、リアルな意見をもらいました。


プロ直伝ポイント①:止まる力が安全のカギ!


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「すり減ったディスクブレーキパッドの交換方法は、しっかり覚えておくべきですね。」

「新しいブレーキパッドは最大限の制動力と安定したブレーキ性能を発揮します。逆に、摩耗したパッドのまま走るとブレーキの効きが著しく悪くなり、事故のリスクが高まります。パッドが極端にすり減っていると金属同士が擦れ合い、高価なローターを傷つけたり、最悪の場合ブレーキが完全に効かなくなることも。

テクニカルなトレイルや急な下りに挑む予定があるなら、ブレーキがしっかり効く状態かどうか、必ずチェックしておきましょう。」



ショップに持ち込むべきタイミング

  •  パッドを交換してもブレーキの効きが戻らないとき

  • オイルの漏れが見られるとき

  • レバーを何度か引いてもグリップまで引き切れてしまう場合、またはブレーキのエア抜き方法がよく分からないとき

プロ直伝ポイント②:シーラントでトラブル回避!トレイルサイドの救世主


「鋭い岩に邪魔されても、走り続けよう!チューブレスタイヤの命綱=プラグとCO2カートリッジは必携。すべて店頭で販売中です!」

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「鋭い岩でタイヤに小さな穴が開いちゃっても、チューブレスなら大丈夫。シーラントやタイヤプラグがあれば、その場でサッと対応して空気を入れ直せば、歩かずに走り続けられます。放っておくと空気が一気に抜けてしまって、最悪リムを傷めて修理代がかさむことも。必要なアイテムはお店でそろうので、トレイルに出かける前にチェックしておくと安心です。」

ショップに持ち込むべきタイミング:

  • プラグではふさげない大きな裂け目があるとき

  • 原因不明の空気の抜けが続くとき

  • タイヤのビードがなかなかはまらないとき

プロ直伝ポイント③: フロントのぐらつきをなくそう!


荒れた道でも安定感キープ!フロントのぐらつきは早めに対策を。

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「ヘッドセットのガタつき(フロントエンドのぐらつきや異音)を確認し、取り除く方法を学びましょう。ヘッドセットをしっかりと固定することで、正確なハンドリングを支えてくれるし、フロント周りの安定感もアップ。ベアリングの早期摩耗も防げます。」

ショップに持ち込むべきタイミング:

  • トップキャップやステムボルトを締めてもガタつきが残るとき

  • ハンドルを切るときにザラつきや引っかかりを感じるとき

  • ベアリングに水や泥が入り込んでしまっているとき

プロ直伝ポイント④:ブレーキレバーがふにゃっとしたら要注意!オイル交換のサインかも?


「効きが甘いかも…?それ、ブレーキのサインです。トレイルでのブレーキ力は命綱。
油圧ブレーキのレバーに“スカスカ感”があるなら、ブリーディング(オイル交換)が必要かもしれません。
ブレーキの状態を正しくチェックできるようになれば、不調のサインを見逃さずに対応できて、安全にしっかり止まれるようになりますよ!」

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「スポンジーブレーキ(エア噛み)という言葉に馴染みがないかもしれませんが、システム内に空気が入ることでブレーキが「スポンジー」な感触になり、効きが弱くなったり安定しなくなることがあります。特に急な下り坂では危険につながる可能性も。放っておくと、ブレーキ性能が徐々に不安定になっていく原因にもなります。」

ショップに持ち込むべきタイミング:

  • レバーの「バーブ(空気抜き)」で改善しないとき

  • 頻繁にブリーディングが必要になるとき

  • キャリパーやレバーからオイルが漏れているとき

  • 自分でフルブリードするのが不安なとき

プロ直伝ポイント⑤: フォークのサグとリバウンドを調整しよう!


「適切なサグ設定は、サスペンションが本来の動きを最大限に発揮するための第一歩です。そのうえでリバウンドを調整することで、地面にしっかりと食いつくような安定感が得られ、下り坂でも自信を持って走れるようになります。

サスペンションのセッティングが合っていると、バンプ(凹凸)をスムーズに吸収し、タイヤの接地感が保たれるため、トラクションやコントロール性が向上。とくにテクニカルなセクションでは、その差が大きく現れます。」

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「サグが適切でないと、ショック吸収がうまく機能せず、逆に沈み込みすぎて走りが不安定になることも。また、リバウンド調整が速すぎると“ポゴスティック”のような跳ね返りが起きてコントロールを失いやすくなり、逆に遅すぎるとサスペンションが戻りきらず、乗り心地が固くなって路面のグリップ力も低下します。

こういった不適切な設定は、バイクの操作性を悪化させるだけでなく、疲れやすくなったり、最悪の場合クラッシュやパーツの故障にもつながります。」

ショップに持ち込むべきタイミング:

  • 空気圧を調整しても適切なサグが取れない

  • シールからオイルが漏れている

  • 異音がする

  • 調整しても常に乗り心地がゴツゴツしていたり、引っかかる感じがある

プロ直伝ポイント⑥:リアショックのサグとリバウンドを極めよう


「サグとリバウンドのバランスが整っていれば、どんなトレイルも安心して攻められる!
しっかり調整されたリアショックは、路面にしっかりタイヤを食いつかせ、乗り心地もなめらかにしてくれます。正しいサグの設定方法と、リアショックのリバウンドダンピングの調整方法を学びましょう。」

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「衝撃をしっかり吸収してくれることはもちろん、タイヤの接地感をキープして最大限のトラクションを引き出してくれるのが理想のセッティング。ゴツゴツした地形でも快適さとコントロール性を保てるかどうかは、この調整次第です。」

ショップに持ち込むべきタイミング:

  • サグがうまく設定できない

  • オイルが漏れている

  • 変な「ジュルジュル音」や「ガツン」という音がする

  • いろいろ調整しても「硬い」「反応が鈍い」と感じる

ブレーキブリードやショックサグって、ちょっと難しすぎるな…って感じですか?その気持ち、すごく分かります!ぜひリズムチューンズのバイクワークショップに来てみてください。専門の技術者が面倒な技術的な作業を片付けている間に、あなたはその上のRhythm and Beansで午後のカクテルを楽しむことができますよ(白馬と富良野のクルーなら、隣にあるevo HotelやNozo Hotelで楽しんでくださいね)。